足関節捻挫について
足関節捻挫とは
まず「捻挫(ねんざ)」とは日常生活やスポーツの際などに関節が無理にひねられたとき、関節周囲の組織が損傷してしまったことでおこる怪我です。 足首の関節をひねってしまったときなどに、靭帯などの組織に負担がかかり、損傷が起きてしまったものを「足関節捻挫(そくかんせつねんざ)」と呼びます。 |
足関節捻挫の際に損傷を受けやすい靭帯 ・前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい) |
症状
熱感
靭帯など体の細胞組織が傷つくと炎症が広まり、足首周りが全体的に熱を持つ事があります。
腫れ(腫脹)
靭帯が部分断裂や完全断裂すると内出血するため、腫脹(腫れ)が現れます。
腫れは「くるぶし周辺」「足の甲」「アキレス腱」に発生することが多いです。
軽度な捻挫では、腫れを伴わないこともあります。
発赤
捻挫をすると上記の「腫れ」とともに、足首周り部分が赤みを帯びる場合があります。
皮下出血斑
足首周辺の筋肉や腱、靭帯からの出血があった場合、赤紫色の皮下出血斑(ひかしゅっけつはん)いわゆる「青アザ」が出現します。
損傷の度合いが強い場合は、負傷した当日や翌日に出現することが多いです。
損傷の程度が軽い場合などは、数日経過してからぼんやりと現れる場合や出現しない場合もあります。
痛み
「痛み」とひとことで言っても種類は様々です。
損傷の程度や損傷した靭帯などにより、痛みの場所や強さなども様々です。
運動時痛:
歩行時に足を地面に着地した際や、靴下をはくときに足首をひねった際に痛みを感じる場合もあります。
安静時痛:
安静にしていてもズキズキなどと表現されるような痛みを感じる場合もあります。
圧痛:
外くるぶし周辺を指で押したときに強い痛みを感じる事もあります。
どんな場面で起こるのか
スポーツ
サッカー、テニス、体操、陸上、野球、バドミントン、フットサル・・・。 色々なスポーツで起こります。 その中でも足首の捻挫が多いスポーツとして有名なのが「バスケットボール」「バレーボール」です。 ジャンプ後の着地の際にバランスを崩したり、他の選手の足の上に着地してしまった際、足首をひねり捻挫を発生することが多いようです。 |
日常生活動作
足首の捻挫はスポーツだけではなく、日常の生活でも起きます。 例えば、「階段を降りる際に、踏み外して足をひねった」「ハイヒールでの歩行中、バランスを崩してひねった」などはよくあるかと思います。 そのほかにも、膝などに痛みはある人が痛みをかばいながら不自然な歩き方をしたり、履きなれない靴などで歩行をした際など、特にひねったつもりはないのに気が付いたら足首が痛くなっていた。という経験はないでしょうか? 少しの負担でも、繰り返し負担が加わることで足関節捻挫に至ることもあります。 |
予防法(再負傷の防止)
ウォーミングアップ
運動の前や長時間の歩行の前などには、下肢の筋肉のウォーミングアップ(準備運動)を行いましょう。 その場で足踏みを10秒間やるだけでも、足関節捻挫予防が期待できます。 あまり難しく考えず、できることからやってみてください。 ウォーミングアップを行い、筋肉に十分な血液を流すことで、筋肉内に酸素・栄養素が運ばれます。 筋肉が動きやすい状態を作ることも捻挫の予防になります。 |
ひざ下(下腿部)の筋肉強化
スポーツなどで負担のかかる事が多い人は、筋肉の強化や筋肉のバランスを整えることが重要です。 下腿部の筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋・腓骨筋群)などを鍛えることが捻挫の予防につながります。 |
テーピング
負担のかかりやすい動作(スポーツや長距離の歩行など)を行う前に、テーピングで足関節や足首の動きに関連する筋肉を補助しておくのも良い方法です。 治療院やスポーツトレーナーといった専門家に貼ってもらうことができるのであれば言うことありませんが、ちょっと練習をすれば自分でテーピングを貼ることも可能です。 |
靴を見直す
靴選びもケガを防ぐために重要です。 靴が足に合っているかどうかはもちろん、使用目的に合わせた靴を選ぶようにしましょう。 |
靴選びのポイント
①靴底とかかとが密着するもの(サンダルのようにかかとがパタパタ浮かないもの) ②足首周りが固定されて安定感があるもの ③ヒールが高すぎないもの 捻挫を頻繁に起こす方は、靴をデザインだけで選ぶのではなく、機能性や足にフィットするかなども考慮し慎重に行ってください。 |
痛めてしまった時の対処法
万一、日常生活やスポーツ中に足首を捻ってしまった時には、応急処置(RICE処置)を行いましょう。 適切な応急処置を行うことで、怪我の悪化を最小限にとどめたり、怪我からの早期回復にもつながります。 |
詳しい応急処置(RICE処置)の方法は 上のボタンをクリックしてください。 |
当院での施術法
手技療法 ・ 超音波治療器 ・ 干渉波治療器 ・ 冷罨法(アイスパック) ・ 温罨法(ホットパック) ・ スラッキング ・ 包帯固定 ・ テーピング固定 ・ テーピング指導 ・ ストレッチ指導 ・ 筋トレ指導 ※ 怪我の程度、体の状態などに合わせて、上記の施術法を組み合わせて行い早期回復を目指します。 |
みどり堂整骨院の施術の進め方
①炎症を落ち着かせましょう。
まずは無理にほぐしたりはせずに、「腫れ」や「熱感」が減少すまでアイシング(冷罨法)と超音波治療器を中心にアプローチしていきます。 電療(干渉波治療器)も痛みが半減するまでは弱めで行います。損傷の度合い等によってはテーピングなどで固定を行う場合もあります。 |
②周りの筋肉を緩めましょう。
痛みが減少し、腫れや熱感が落ち着いてきたら、周辺の筋肉から徐々にほぐしていきます。この時期に「ホットパック(温罨法)」も開始します。 筋肉をゆるめたり温めていくことで血行を改善し回復を促します。 |
③少しずつ負荷を加えてきましょう。
「気を付けていれば痛みはでない!」というところまできたら、少しずつ日常生活動作に戻していきます。 このくらいの時期にストレッチ指導を行います。筋緊張が残っている筋肉を見つけて、身体に合わせてたストレッチ法をご指導いたします。 |
④予防・仕上げ
普段通りの生活に戻せてきたら、再発を予防するために筋トレ指導をします。 怪我による痛みを取り除くだけではなく、ある程度の負荷が加わってもすぐに痛めてしまわないような状態を目指します。 わずかな筋肉の緊張なども見落とさず、しっかりと最後まで(元通りの状態になるまで)施術を行いましょう。 |
※上記は一例です。 怪我をされた方のお体の状態に合わせて施術の内容を調整いたしております。
- 八王子・みどり堂整骨院
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