むち打ち症について
ムチウチとは
交通事故で衝突した時や急停止したときに発生しやすい首の損傷。 衝撃や反動などにより鞭(ムチ)がしなるような感じで、首が動かされてしまった事による怪我です。 その為【むち打ち症】(むち打ち/鞭打ち/ムチウチ)という言葉で一般的には表現されることが多いです。 |
医学的には、「外傷性頚部症候群(がいしょうせい けいぶ しょうこうぐん)・頚椎捻挫(けいつい ねんざ)・頚部捻挫(けいぶ ねんざ)」などの言葉で表現されます。 |
むち打ちの症状
追突の衝撃などにより首が鞭(ムチ)のようにしなり首への負担がかかると様々な症状が現れます。 |
痛みや倦怠感
首の周辺の痛み「後頭部から首の後ろにかけての痛み」「首の前側」「首の側面」「肩、腕、背中」など痛みの出るパターンは様々です。 ズキズキと感じる痛みよりも、首を動かした時の痛み(運動時痛)を感じる場合が多いです。 また、首肩周りの重だるさや、筋肉に張りを感じることもあります。 受傷直後は痛みなどを感じなくても、数日経過したのちに首の痛みや指のしびれ等の症状が遅れてでてくる場合もあります。(遅発性) その他首や肩の筋肉が緊張してしまうことで「手のしびれ」「頭痛」「頚肩部の違和感」「腕や手指のしびれ」「頭の重だるさ(頭重感)」「眩暈」「耳鳴り」「吐き気」などを感じたりする場合があります。 |
可動域制限
首を動かすと痛みを感じることから、首が回らない、後ろに振り向けない、上や下が向きづらいなどといった首周りの動かしづらさを感じます。 また首だけではなく腕が上げづらいや、背中に手をまわす動作や着替える時に肩周りの動かしづらさを感じる場合があります。 |
自律神経の乱れ
交通事故などの追突や急停車などで頭が大きく揺すられることで自律神経系が乱れてしまい、悪寒(寒気)、吐き気、眩暈(めまい)、頭痛などが出てくる場合があります。 |
知覚異常
腕や手、手指の感覚異常(しびれ)を訴える方が多いです。また、「指になにか絡まっているような異物感」「手指部のかゆみ」といったシビレとは違う感覚異常を訴える方も稀ではありますがいらっしゃいます。 |
どんな時に起こりやすいか
車の追突(衝突)・急停止
むち打ちが起こる多い原因として多いのが「交通事故」。 車と車が衝突した際に起こることが多いですが、追突をしなくても急ブレーキをかけた事で起こってしまうこともあります。 衝突した時の速度、車の大きさ、ぶつかった位置や角度などにより、体に加わる負担も変わります。 事故の程度(車両の損傷)があまり大きくなくても、むち打ちの症状が強く出てしまうケースもあります。 |
スポーツ
交通事故だけでなく「スポーツ」でも“むち打ち”はおこります。 フットボールやラグビーなどの接触、転倒の頻度が高いスポーツはもちろんですが、ウィンタースポーツもむち打ちの発生頻度が高いです。 その中でも特に多いのが「スノーボード」。スキーやスケートのように両足が別々に動かせるものに比べて、スノーボードは1枚の板に両足を乗せてコントロールするため、バランスを崩しやすく転倒時のむち打ちが発生しやすいです。後方に転倒した際には頭部から背部全体、広範囲に痛みを発生することが多いです。 また、雪の斜面を滑り加速、スピードが出た状態で転倒したり他の人とぶつかった際には、損傷の程度も高度になる場合が多いです。 |
日常生活内での不注意
例えば、「イスに腰掛けようとして座りそこねて床に尻もちをついた」「浴室で足が滑って転倒」「庭木の剪定中に脚立からの転落」「階段でつまづいて転落」「路面が凍結していて足が滑り転倒」「椅子で居眠りをしてしまい、ガクッとうなだれた時に」など・・・ 日常生活でも、むち打ち症が起こる事もあります。 階段や高いところ、滑りやすい場所での作業は、十分に注意しましょう。 |
むち打ちの対応方法
病院(整形外科)を受診しましょう
頚部の怪我は慎重に扱うべきです。怪我の程度によっては、重篤な後遺症を残す事もあります。 手のしびれがある場合などには、レントゲン撮影やMRIの撮影などの検査が必要な場合があります。 むち打ちの症状を感じた場合や不安を感じる場合、まずは病院(整形外科)を受診し医師の診察を必ず受けてください。 |
病院(整形外科)に行くまでの間、ストレッチをしたり、むやみにもみほぐしたりはしてはいけません。 無理に動かさず患部を安静に保ち、アイシングを行いましょう。 怪我の応急処置の方法(RICE処置)のページを参考にして下さい。 → RICE処置 |
整形外科を受診し、損傷などがなかったら・・・
ストレッチ・運動
病院で検査を受け、MRIなどで確認できる損傷がなかったとしても、痛みの強い時(急性期)などは、安静に保つことが最優先です。 むち打ち症は首や肩の周辺の筋肉に緊張が発生します。ストレッチや体操などを行い筋肉の緊張を取り除くことは、鞭打ち症の早期回復にとても有効です。 痛みなどの症状が軽減してきたら、少しずつストレッチや運動を開始し筋緊張を軽減、筋肉の柔軟性を向上させていきましょう。 ストレッチや体操のやり方や開始時期は整形外科の医師等、むち打ち治療の専門の先生に相談してから行うようにしましょう。 |
施術法
急性期や痛みが強い時などは、むやみにほぐしたりするのは絶対にNG。症状が悪化してしまうかもしれません。当院では痛みの強い場合などには「アイシング」「超音波」「微弱電流」程度にとどめることが多く、無闇にもみほぐしたりは行いません。 痛みが軽減してから少しづつ施術内容を増やしていくようにしています。 特に頚部の筋肉はデリケートなので、施術は慎重に慎重を重ねて行うくらいで良いと考えています。交通事故などの場合、病院(整形外科)を受診しながら早期回復を目指して当院(みどり堂整骨院)に通院されるケースが多いです。 |
・ 手技療法 ・ 電気療法(干渉波治療) ・ 超音波療法 ・ アイシング(冷罨法) ・ ホットパック(温罨法) ・ ストレッチ指導 ・ 筋トレ指導 ・ 微弱電流療法(ソーマダイン) など |
※ 怪我の程度、体の状態などに合わせて、上記の施術法を組み合わせて行い早期回復を目指します。 |
- 八王子・みどり堂整骨院
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