寝違え(ねちがえ)
寝違え とは?
朝起きた時に首や肩、背中などに痛みや違和感を感じ、首が思うように回らない。
そんな経験は誰でもしたことがあると思います。
俗にいう「寝違え(ねちがえ)」。
程度は様々で、何もしなくても1日程度で症状が軽快するものもあれば、ひどい物だと数週間にわたり強い痛みが続くこともあります。
急性疼痛性頚部拘縮
(きゅうせい とうつうせい けいぶ こうしゅく)
突発性頚項痛
(とっぱつせい けいこうつう)
急性頚部痛
(きゅうせい けいぶつう)
頚椎捻挫
(けいつい ねんざ)
などとも呼ばれることもあります。
寝違えの症状
痛み、だるさ、重さ
首や肩、腕や背中などに痛みや重だるさがでます。
場合によっては腕などに痺れを伴う事もあります。
首が回らない(運動制限)
痛みなどの影響で、思うように首がうごかせない。
首がうまく回らないので、後ろを振り向く際には旧式ロボットのように体ごと振り返らなくてはいけないことも・・・。
寝違えになりやすい人 傾向と対策
年齢や性別による差はほとんどありません。
老若男女問わず、だれにでも起こる可能性はあるのですが・・・
「1ヶ月に何回も寝違えを起こす」なんて人もいらっしゃいます。
そんな方は「寝違えを起こしやすい理由」がきっとどこかにあるはずです。
寝ているときの不良姿勢だけが寝違えの原因ではありません。
下記を参考に、身体の状態や生活パターンを見直し、改善を行いましょう。
疲労の蓄積、睡眠不足の人
良質の睡眠がとれていますか? 翌朝に疲れを残していませんか?
十分な休息は、寝違えの予防だけでなく健康維持には不可欠です。
時間の長さだけではなく、質の良い睡眠を心がけましょう。
枕の高さ、形が体にあっていない
枕が合っていないと、寝ている間に首や肩の力が抜けず、血行不良や筋肉の緊張を招きます。
「枕の高さ」「枕の硬さ」「枕の形」「枕の素材」などを自分の体に合ったものを見つけたいですね。
枕があわないと感じたら、そのまま使い続けずにタオルを重ねて枕の替わりにするなどの工夫をしてみましょう
負担の掛かる姿勢での仮眠、睡眠
ソファでちょっと仮眠。コタツで寝てしまった。
お酒に酔って座ったまま寝てしまった。
ちょっとの昼寝・仮眠でも、体に負担の掛かるような寝かたは避けるようにしましょう。
運動不足の人や、体の柔軟性が低い人
運動不足の人や、身体の硬い人。
短時間のストレッチやラジオ体操程度でも日常的に行う事で、改善が期待できます。
ウォーキングなど、日常生活に組み込みやすいものを選択しましょう。
血行不良、冷え
冬場の寒さや夏場の冷房など、血行不良や体の冷えも原因になります。
夏冬問わず、身体を冷えから守ることも重要です。
入浴の際には、夏場であっても湯船につかるなど工夫をしてください。
同じ姿勢が長く続く事が多い
読書やテレビ・・・ 悪い姿勢になっていませんか?
デスクワークなどで、同じ姿勢が長く続いてませんか?
同じ姿勢の持続は、身体に大きな負担をかけています。
同じ姿勢が続くときには、時々姿勢を変えたりストレッチなどを挟んだりしましょう。
下を向いている時間が長い
スマホ操作、事務作業、読書、草むしり、皿洗い・・・
下を向く事って結構多いです。
下を向く姿勢が多いと、首の後ろの筋肉が緊張し肩こりや血行不良の原因にもなります。
猫背やストレートネックを強調してしまうかもしれません。
ストレッチや体操を挟んで、休み休み行いましょう
荷物が重い
ショッピングカートに入れて買い物をして、袋詰めをしたら、結構重かった・・・そんな経験ありませんか?
普段 持ち歩いている荷物は、全部必要なものですか?
今日使わないものは持ち歩かずに、荷物の軽量化を行いましょう。
バッグ自体の重さも、軽いものを選ぶことも忘れずに。
仕事などで繰り返す作業
パソコン操作や、単純作業の繰り返し、反復する動作。
仕事の場合「作業をやらないように」は難しいかもしれませんが・・・
仕事前にストレッチ。仕事後にもストレッチ。
まずはできることから、やるようにしましょう。
精神的ストレス
精神的なストレスは、筋肉の緊張を強めます。
ストレスを溜め込み過ぎずに、気分転換などで発散することも大切です。
などなど・・・ あげればきりがありません。
ご自身でも色々と工夫をして、改善策を検討してみてください。
頚椎椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄なども忘れてはいけません
生活や姿勢の改善をしても症状が軽快しない場合や、寝違えを頻回に繰り返す場合などは、
頚椎の椎間板ヘルニアや、脊柱管狭窄がかくれていることも絶対に無いとは言えません。
頻回に寝違えを繰り返す場合などは、整形外科で検査を受けることをお勧めいたします。
何が起こっているのか?
頚椎の関節の炎症や、首の筋肉の緊張、首や肩周辺の血行不良など様々な要因が複合的に起こっていることが多いです。
その中でも特に下記の筋肉の緊張が関連していることが多いです。
板状筋(ばんじょうきん)
前かがみの時に頭の重さを後ろから支える。首を横に傾ける。
僧帽筋(そうぼうきん)
肩甲骨を挙げたり、肩甲骨を内側にひいたりする筋肉。
肩甲挙筋(けんこうきょきん)
肩甲骨を内上方に引く動作。(肩をすくめる動作)
その他にも多くの筋肉が寝違えに関与している場合があります。
寝違えを起こした時にやってはいけない事
マッサージ・ストレッチ・体操・温める
炎症が強い時(急性期)には安静に保つことが大切。
ストレッチや体操をしたり、お風呂で温めたり、いわゆるマッサージ(揉んだり、叩いたり)などは逆効果。
マッサージ機やマッサージチェアも同様です。
痛みの程度などにもよりますが、特に寝違えた当日はNG!
マッサージや指圧、ストレッチや体操、温熱などは痛みが落ち着いてきてからにしましょう。
寝違えを起こした時に自分でできる事
ご自身でできることもあります。
下記を参考にやってみてください。
症状が緩和されない場合や、不安がある場合などは、自分だけで悩まずに、医療機関などに相談しましょう。
あなたのお家の近くにも、頼りになる病院(整形外科)、整骨院、治療院などがきっとあるはずです!
安静(痛いと感じる動作は避ける)
急性期は炎症が起こっているので、ストレッチ・体操・マッサージなどはNG!
「痛みを感じる動作」=>「患部に負担をかける動作」と思ってください。
痛みを感じる動作は、治りを遅くするばかりではなく、更なる悪化をも招きます。
誰かに後ろから呼ばれた時も、急に振り向いたりせずに身体ごと振り返りましょう。
冷却(アイシング)
氷嚢などで患部を冷やしましょう。
凍傷などに注意をしながら行ってください。目安は10~15分。
冷たさで感覚がなくなったら、時間前でも終了してください。
湿布
湿布に冷却効果は期待できないです。(アイシングの代わりにはなりません)
しかし、寝違えの痛みを鎮痛する目的では、シップが有効な場合もあります。
みどり堂整骨院での施術例
アイシング
マニピュレーション
超音波治療器
干渉波治療器
ホットパック
※ 体の状態や症状などを考慮しながら、施術内容を適宜 選択いたします。
- 八王子・みどり堂整骨院
- » 症状解説 » 寝違え(ねちがえ)