猫背について
背中が猫のように丸まっている猫背。良くない姿勢だとわかっていても無意識のうちに猫背姿勢になっている方も多いのではないでしょうか?
猫背は見た目の悪さを理由に改善を考える方が多いのですが、問題なのは見た目だけではありません。意外と知られていない猫背のリスクなどもご紹介いたします。
猫背とは
背中(胸椎)は本来、後側に緩やかなカーブをしていますが、この背中のカーブが強すぎる不良姿勢です。
背中が猫のように丸くなって見える事から「猫背(ねこぜ)」と呼ばれています。
脊柱後弯(せきちゅうこうわん)、円背(えんぱい)などと表現されることもあります。
見た目の印象が悪いだけではなく、身体に様々な弊害を出すことも少なくありません。
猫背のダメな理由
人間の頭の重さは体重の約1割。
体重が50kgの人だと、頭の重さは約5㎏もあります。
正常な人の背骨は、適度なカーブを描いていて、頭の重さをしなやかに受け止めています。
しかし、背中のカーブが強すぎる人は重心が乱れて背骨や筋肉に想像以上に負荷が掛かっていたりします。
身体にかかる負荷(例)
①アゴが前に出る
②背中の湾曲が強くなる
③腰の自然な弯曲が減少して平らになる
④骨盤が後ろに傾く
⑤太ももの後ろの筋肉が緊張する
猫背は見た目だけの問題ではありません。身体のいろいろな所に負担をかけてしまいます。
そして、猫背を放置して長い年月にわたり体に負担をかけ続けると、様々な疾患を引き起こしてしまうかもしれません。
猫背の人は、こんな病気、疾患のリスクが高まると言われています
緊張性頭痛
肩こり
五十肩
胃腸障害
慢性腰痛
急性腰痛(ぎっくり腰)
椎間板ヘルニア
※もちろん猫背の方が必ず病気、疾患になるわけではありません。
しかし、身体に負担をかけ続けることは、決して良い事ではないことをご理解ください。
猫背の簡易セルフチェック
ご自身で、姿勢のチェックをしてみてください。下図参照
猫背の原因
昨日、何かを行ったから、今日「猫背」になってしまったわけではありません。
日々の生活の中で行われている動作や姿勢の「偏り(かたより)」が積み重ねられてしまったのが原因といってもよいでしょう。
猫背をつくる悪い習慣をいくつか例に挙げますので、思い当たる物があったら悪い生活習慣の見直しを行いましょう。
姿勢の偏り
パソコンやスマートフォンを使っている時、どうしても下を向いてしまいがちです。特にデスクワークの際など机の高さがあっていないと姿勢もゆがみやすくなります。
私たちはあまり自覚をしていないかもしれませんが、多くの時間『 下 』を向いています。
長時間の前かがみ姿勢や下向き姿勢は、首の後ろや背中の筋肉を緊張させ、血行不良を起こし、猫背の原因にもなります。
同じ姿勢を続けると身体の同じ場所に負担をかけてしまっています。同じ姿勢が長く持続してしまう時には途中で休憩を取る、合間でストレッチを行う、作業姿勢を変えるなどしてください。
生活パターンの偏り
・いつも同じ方向に足を組んでいる。
・寝るときには、いつも同じ方向を向く。
・正座を崩した時、いつも同じ方向に足を崩す。
・ショルダーバッグを、いつも同じ肩にかける。
・立つ時にいつも片方の足に体重をかけてしまう。
思い当たるところはないですか?
生活パターンが偏らないように、左右分散をするようにしましょう。
※包丁を持ったり、ボールを投げたりといった利き手動作は、分散させる必要はありません。
筋肉の偏り
私たちの身体を動かすのは筋肉です。 そして、身体をバランスをとっているのも筋肉です。
筋肉量の不足(衰え)、筋肉の柔軟性の不足(筋緊張)は筋肉のバランスを乱し、体にゆがみを作ります。(猫背の場合は特に前後バランスが乱れている場合が多いです)
筋肉のアンバランスを改善するために「運動」「ストレッチ」を行いましょう。
運動不足
日常生活で「運動」を習慣化しましょう。
1種類のスポーツだけだと筋肉の付き方に偏りが出やすいです。
「ウォーキング」「ランニング」「ラジオ体操」「筋トレ」「テニス」「ゴルフ」「ヨガ」「水泳」「縄跳び」・・・
色々な運動の中から自分のやりたいもの、続けやすいものを2~3個選んで始める事をお勧めいたします。
はじめのうちは、頑張りすぎずに軽めに行うようにしましょう。
当整骨院では猫背の原因となっている「弱い筋肉」を見つけて、お体に必要な「筋トレ指導」を行うことができます。お気軽にご相談ください。
柔軟性の不足
筋肉の柔軟性(柔らかさ)も大切です。筋肉が柔らかくなると、自然と体のバランスも良くなります。
ストレッチ(柔軟体操)は、毎日少しずつ行うのがポイントです。
無理なストレッチは筋肉を柔らかくするどころか、筋肉を傷つけてしまうかもしれません。
慌てずに根気よく行いましょう。
当整骨院では猫背の原因となっている「硬い筋肉(緊張した筋肉)」を見つけて、お体に必要な「ストレッチ指導」を行うことができます。お気軽にご相談ください。
猫背の人がしてはいけない事
無理に姿勢を正す
花粉症の人がクシャミを我慢したからと言って、花粉症が治るわけではありません。
それと同じように猫背の方が一時的に姿勢を正したからと言って、乱れた筋肉バランスが整う事はありません。
背中の筋肉に無理な力を入れてしまうと、筋肉に疲労蓄積してかえって逆効果。
疲労を蓄積した筋肉は体を正しく支えられずに今よりも姿勢が悪くなってしまう恐れがあります。
背中に無理な力が入っていて筋肉が緊張してしまった姿勢が「良い姿勢」のはずはありません!
その場しのぎではなく、ストレッチや筋トレを正しく行い、猫背にならない体を作りましょう。
猫背にならない体を作れば、無理をしなくても「きれいな姿勢」になれるはずです。
「猫背」だけではない! 猫背以外の不良姿勢。
猫背以外にもこんな不良姿勢が・・・
心当たり、ご不安、ご心配があれば当院へご相談ください。
平背(フラットバック)
脊柱(背骨)に本来あるべき「自然なS字カーブ」が減少してしまった不良姿勢です。 歩行時などの衝撃を吸収する能力が低いため、腰や背中への負担が大きくなります。 背中がまっすぐなので一見すると良い姿勢だと勘違いしやすいのですが、決して良い姿勢ではありません。改善をする必要があります。
こんな病気、疾患のリスクが高まると言われています
急性腰痛(ぎっくり腰)
泌尿器疾患
消化器疾患
下肢のしびれ
臀部、太ももの後側に強い緊張感
反り腰
本来、腰の骨(腰椎)は前方に緩やかな弯曲を描いていますが、「反り腰」は、この腰椎の弯曲が過剰につき過ぎてお腹が前に出てしまった不良姿勢です。胸を張り、背筋を伸ばし、腰をそらせて、良い姿勢を意識した事が逆に「反り腰」を作っている事も多いです。この状態では背中の筋肉が十分に働かず、腰部の筋肉、腰骨(腰椎)に大きな負担をかける姿勢です。
こんな病気、疾患のリスクが高まると言われています
慢性腰痛
急性腰痛(ぎっくり腰)
腰椎分離症
腰椎すべり症
背中の疲労感
複合型(猫背+反り腰)
背中が丸くなった「猫背」と、腰の弯曲が過剰になった「反り腰」が、 複合された状態の不良姿勢です。骨盤が前に傾くなど骨格に「ゆがみ」が出やすい他、筋肉の前後のバランスも、大きく崩れている場合が多いです。「骨のゆがみ」と「筋肉のバランス」の両方を改善する必要があります。
こんな病気、疾患のリスクが高まると言われています
緊張性頭痛
肩こり
五十肩
急性腰痛(ぎっくり腰)
慢性腰痛
膝の痛み
当院の施術
姿勢測定
姿勢調整
骨格調整
手技療法
干渉波治療器
筋トレ指導
ストレッチ指導
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